グッドウッドを沸かせたサプライズ!Lexus LFA Conceptが初走行お披露目

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    日本が世界に誇る伝説のスーパースポーツカー、「レクサス LFA」。
    2010年からわずか500台限定で生産され、ヤマハ発動機と共同開発された至高のV10エンジンが奏でる「天使の咆哮」は、今なお世界中のエンスージアストを魅了してやまない。

    そんな伝説の名車の生産終了から十余年、2025年12月に次世代のBEVスーパースポーツとして「Lexus LFA Concept」が世界初公開されたのである。

    そこからさらに半年あまり、今度は2026年7月に英国で開催されたクルマの祭典「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」にて、カモフラージュ姿のままサプライズでヒルクライム走行を披露し、大きな話題を呼んだ。

    目次

    グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでのサプライズ

    グッドウッドを走行した LFA コンセプト
    Photo quoted by Lexus

    グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて、当初はスーパーカー・パドックでの静的展示のみがアナウンスされていた「Lexus LFA Concept」が、サプライズで伝統のヒルクライムコースに姿を現した。

    モータースポーツファンの熱視線を集める名物ヒルクライムでのダイナミックな走行披露は、これが世界初となった。

    黒と白のカモフラージュラッピングが施されたその姿は、未だ開発の途上にあるプロトタイプならではの凄みとミステリアスな雰囲気を漂わせている。

    グッドウッドを走行したLFAコンセプト
    Photo quoted by Lexus
    LFAコンセプト
    Photo quoted by Lexus

    思えば、あの官能的なV10エンジンを搭載した初代LFAのプロトタイプ『LF-A』が同イベントで初走行を披露してから、実に17年ぶりの帰還である。
    内燃機関からBEVへと心臓部を変えながらも、そこには揺るぎないスポーツカーの魂が息づいていることを、世界中のクルマ好きに見せつける劇的な瞬間に他ならない。

    興味深いのは、LFA Conceptが「GR GT」や「GR GT3」のプロトタイプとともに、3台のトリオで走行を披露した点だ。

    これは単なるパレードランではなく、サーキット育ちのハイブリッド技術から、超高性能な次世代バッテリーEV技術に至るまで、全方位で究極の走りを探求するトヨタの「マルチパス・アプローチ」の姿勢を、モータースポーツの聖地で力強く宣言する象徴的な走りの共演であった。


    伝説のスーパーカーがEVで蘇る!「Lexus LFA Concept」とは

    LFAコンセプト
    Photo quoted by Lexus

    Lexus LFA Conceptが世界初公開されたのが、2025年12月5日。

    初代LFAといえば、専用開発されたV型10気筒の自然吸気エンジンが奏でる「天使の咆哮」で知られる稀代のスーパースポーツだ。
    しかし、今回ベールを脱いだLFA Conceptは、その心臓部に内燃機関を持たないBEVとして登場した。

    「なぜ、BEVにLFAの名を与えたのか?」と疑問を抱くかもしれないが、LEXUSによれば「LFA」という車名は決して内燃機関車に限定されたものではないという。

    それは、その時代の技術者が次世代に受け継ぐべき最高峰の技術を体現する、いわば「象徴」としての称号なのだ。

    内燃機関の究極系を追求した初代から十余年、電動化時代においてスポーツカーが提供できる「走る歓び」とは何か。

    LFA Conceptは、BEVだからこそ実現できる緻密なモーター制御による異次元のレスポンスと、自由度の高いパッケージングを武器に、未踏の領域である「究極の没入感(Discover Immersion)」の創出を目指している。

    トヨタの「式年遷宮」:GR GTやGR GT3と共有する血統

    LFAコンセプトとGRGTおよびGRGT3

    このLFA Conceptの根底に流れているのは、マスタードライバーである「モリゾウ」こと豊田章男会長の熱い想いだろう。

    「クルマ屋が残していくべき技術・技能を、次の世代に受け継いでいかなければならない」という強い意志のもと、このプロジェクトは進められた。
    これは、かつての名車TOYOTA 2000GTから初代LFAへと受け継がれ、そして現在へと至る「トヨタの式年遷宮」とも呼べる壮大な技術伝承の取り組みである。

    特筆すべきは、このクルマが単なるデザインスタディの域に留まらない点だ。
    並行して開発が進められている生粋のモータースポーツ車両「GR GT」や「GR GT3」と、核となるコア技術を共有しているのである。

    軽量かつ極めて高い剛性を誇る「オールアルミニウム骨格」を採用し、「低重心」「軽量・高剛性骨格」「空力性能の追求」という、スポーツカー造りの不変の真理を極限まで突き詰めている。

    レーシングカー直系のシャシーに、次世代のBEVパワートレインを搭載したLFA Conceptは、まさに過去から未来へ、スポーツカーの価値を繋ぐ挑戦の証だろう。

    次世代を担う斬新なデザインと究極の没入感

    LFAコンセプト
    Photo quoted by Lexus

    ◆LFA Conceptの諸元

    動力源電気自動車
    ボディサイズ4,690×2,040×1,195mm

    LFAの造形美を継承するエクステリアと空力性能

    LFAコンセプト
    Photo quoted by Lexus

    Lexus LFA Conceptのスタイリングは、まさに「風を可視化」したかのような息を呑む造形美である。

    フロントノーズから低く伸びやかなルーフラインを伝ってリヤへと抜けるシルエットは、初代LFAの面影を残しつつも、新世代の正統派クーペとしての優美さを醸し出している。

    また、フロントに設けられた鋭利なヘッドライトと大型のエアインテークは、単なる装飾ではなく強烈なダウンフォースを生み出すための空力デバイスとして機能する。

    さらにリヤエンドへ目を向けると、巨大なディフューザーの中央には、初代LFAのアイデンティティであった3本出しマフラーを彷彿とさせるトライアングル形状のデザイン処理が施されている。

    エキゾーストノートを持たないBEVであっても、スーパーカーとしての圧倒的な凄みと過去の名車へのオマージュを忘れない、心憎い演出だろう。

    LFAコンセプトのリア
    Photo quoted by Lexus

    走りに没頭できるミニマルなコックピット空間

    「Discover Immersion(究極の没入感)」。これこそがLFA Conceptが掲げる走りのテーマだ。

    室内は、水平基調のダッシュボードにカーボンやアルカンターラ調の素材が適所に奢られ、スパルタンでありながらもレクサスらしいラグジュアリーな上質さに満ちている。

    バケットシートに腰を下ろせば、そこはまさに走るためだけに用意された聖域となるだろう。
    クルマとの対話に集中できる理想的なドライビングポジションを基軸とし、室内は極限まで無駄を削ぎ落としたミニマルな空間に仕立てられ、研ぎ澄まされた機能部品はすべて運転席周辺に集約されている。

    ステアバイワイヤ技術や先進的なイルミネーション

    LFA コンセプト  運転席
    Photo quoted by Lexus

    中でも目を引くのが、航空機の操縦桿を思わせる異形ステアリングだ。これは、ステアリングとタイヤの物理的な結合を持たず、電気信号でタイヤの切れ角を制御する次世代の「ステアバイワイヤ技術」の搭載を示唆している。

    持ち替え不要な操舵角の設定と、ブラインドタッチが可能なスイッチレイアウトにより、極限のGがかかるスポーツ走行時でも、ドライバーは直感的にクルマを操ることができる。

    また、ステアリング上部が切り取られているため、メーターへの視界は極めてクリアだ。

    その奥に見えるディスプレイには、BEVでありながら「マニュアルモード」の表示が確認できるというから、クルマ好きの心をくすぐる。


    初代レクサス LFAの偉業

    LFA
    レクサス LFA

    ここで、次世代へとバトンを渡した偉大なる初代レクサス LFAの足跡を簡単に振り返っておこう。

    2010年12月からわずか2年間、世界限定500台のみが生産されたこのスーパーカーは、日本の自動車史に燦然と輝く金字塔である。

    「天使の咆哮」と呼ばれたヤマハ製V10エンジン

    その最大の特徴にして魂とも呼べるのが、フロントミッドに搭載された「1LR-GUE型」4.8リッターV型10気筒の自然吸気エンジンだ。
    トヨタとヤマハ発動機が共同開発したこのパワーユニットは、最高出力560馬力を絞り出し、圧倒的なパフォーマンスを誇った。

    しかし、真にクルマ好きの心を鷲掴みにしたのはスペックの数字ではないだろう。
    楽器メーカーでもあるヤマハの音響技術を注ぎ込み、サージタンクを音の放射体として利用するなど、徹底的なサウンドチューニングが施されていたのである。

    高回転域に向けて一気に吹け上がる様と、マフラーから放たれる雑味のないクリアな高音は、いつしか「天使の咆哮」と称され、世界中のエンスージアストを歓喜させた。

    現在では1億円超えのプレミア価格に

    LFAニュルブルクリンクパッケージ
    レクサス LFA ニュルブルクリンクパッケージ

    初代LFAの新車販売価格は、当時の日本車の量産モデルとして過去最高額となる3,750万円であった。

    莫大な開発費が投じられ、職人のハンドメイドによって1日わずか1台という極めてスローなペースで組み立てられたこのクルマは、その破格のプライスタグをもってしても赤字だったと言われている。

    生産終了から10年以上の歳月が流れた現在、LFAの価値は下がるどころか、神話の領域へと突入している。

    掲載されている中古車は全て応談となっており、実際の価格は問い合わせてみないと知りえないが、噂によると1億は下らず2億近いと言われている。
    日本国内でも市場に出回ること自体が奇跡に近く、まさに世界中のコレクターが喉から手が出るほど渇望する「幻の名車」となっている。


    おわりに

    LFAコンセプト
    Photo quoted by Lexus

    初代LFAがV10エンジンの咆哮と超絶なレスポンスで世界を魅了したように、スポーツカーの根源的な価値は絶対的な速さよりもその官能性でドライバーの感性をいかに刺激するかに尽きると私は思っている。

    内燃機関からモーターへと動力源が変わろうとも、LEXUSが目指す頂点の景色は決してブレていない。「Lexus LFA Concept」が提示したのは、単なるエコなスーパーカーではなく、電動化技術を「走る歓び」を増幅させるための武器として使いこなす未来像である。

    電動化時代の新たな頂点へ

    LFAコンセプト テールライト
    Photo quoted by Lexus

    BEVならではの各輪独立した緻密なトルク制御は、これまでの物理法則を書き換えるような異次元のコーナリング性能を可能にするだろう。
    そして、エンジン音が消えた静寂の先にあるのは、路面のインフォメーションや風の息遣いまでをダイレクトに感じ取れる、かつてない純度の高い没入感なのかもしれない。

    名車TOYOTA 2000GTから初代LFA、そしてLFA Conceptへと続く「トヨタの式年遷宮」。

    かつて我々が初代LFAの誕生に胸を熱くしたように、電動化時代の新たな伝説が幕を開けるその日を、今はただ高い期待を持って待ちたい。

    Video quoted by Lexus

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