さて、本記事は金融系の記事ではあるが先に断っておくと、別に私は金融業界のプロフェッショナルでも銀行員や証券会社社員でもないし、小金持ちですらないただの一般的なサラリーマンである。
ただ、チマチマ投資信託でインデックス積立をしつつ、クルマが趣味なのでメルセデスAMGをローン購入して乗り回しているごく一般的な社会人で、年収も1,000万円には遠く及ばない様な属性だ。

それでも、ローン(残クレ)でクルマを乗りつつ、投資信託で数百万円程度であるが含み益を持たせられた行動を振り返って、個人的意見を述べたいと思う。
SNSでの残価設定ローン煽りについて思う事
昨今、主にSNS上で、収入に見合わない高級車に乗っている層を揶揄する「残クレアルファード」といった言葉が生まれるなど、残価設定ローン…いわゆる残クレという制度やそれを利用する人に対する煽りや否定的な意見が散見される。

しかし、個人的な意見ではあるものの、ただ残クレを絶対的な「悪」とみている人は本人は情強のつもりかと思うが、むしろ(あまりこういう言葉は使いたくないが)情弱であると思う。
むろん、既に国民の大半が理解している落とし穴があるのも事実だが、大前提とする利用者の属性が異なることと、デメリットがあまりにも誇張され過ぎている様に見受けられる。
うまく使えば、お得に乗れる制度だけに勿体ないと思う今日この頃であるため、以下に私の考えをしたためたいと思う。
属性が異なる
そもそも大前提として、残クレが揶揄されている原因が残クレを使用するターゲット層が2種類存在するのに混同されているのがあるだろう。
ここで言う属性というのは、非常にシンプルな以下の2つだ。
- 背伸びして残クレを使用する層
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巷で揶揄されているのは、この層に対してだろう。
スカッと系の動画であるあるなシチュエーションは、お金はないけど背伸びしてアルファードを残クレで購入したが、最終支払いで残価を下回る下取り額&手持ち資金が無くて詰んだ。というやつだろう。手持ち資金がなく、毎月の支払が少ないから何とか買えるという層になる。
まったく関係ないが、私はああいうスカッと系の動画は嫌いだ。以上。
- 金銭的にある程度余裕がある層
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一括で購入できる資金があるが、手持ち資金は減らさずにかつ毎月の支払額を抑えられて余剰資金が確保できるため使用する層だ。
残クレでなくても買えるし、いざとなったら一括清算できる資金力があるような人たちだ。
一括で買えるお金があるなら、金利を支払わなくて良い現金一括購入が良いという話もあるだろうが、それについては次章で話す。
前者は確かにローンを使わされて落とし穴にハマるパターンだが、後者についてはローンを使いこなす形となる。
残価設定ローンのデメリットに関して

SNSで残クレを使うのはデメリットがいっぱいで危険だと言われているが、その代表的なものに対する意見をそれぞれ以下に示す。
巷で言われている内容がその通りのものもあるし、誇張しすぎだったり半分誤りの様なものもあるのでそれぞれ見て行こう。
- 金利が高いから損
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こればっかりはディーラーによる。
残クレアルファードに代表されるトヨタのローン金利は確かに高く、仮にトヨタモビリティ東京でアルファードを購入するとしたら執筆時点では【4.8%】の金利となっている。
※通常のカーローンでは7.8%のため、それと比べると低い。一方で、輸入車メーカーでは特別低金利で1%台となることも少なくなく、電気自動車やアメリカ車などは金利【0%】となることもあるようだ。
この様に、金利が高いというのは半分本当だが、実態を捉えていない半分嘘の様なものである。
ちなみに、私もメルセデスAMGを1.9%金利で残価ローンを組んでいる。 - 走行距離と状態の制限
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これもディーラーによる。
少なくとも、距離が伸びれば伸びるほど下取り価格は下がるし、傷や臭いなども査定に響くのは残クレでもそれ以外でも同様だ。
残価保証型の残クレであれば、距離や傷等の制限はあるだろうが、そうでなければ使い方に応じた分だけ下取り額が下がるだけである。
- 事故・廃車時のリスク
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全損事故で廃車になったり、修復歴がついた際に査定に響くが、それは一括購入だろうが、通常のローンだろうが同じことだ。
クルマはいつか売却するものであるし、それが事故等により価値が下がれば、どんな買い方であっても財布へ与えるダメージは長期的に見れば一緒である。
- 自分に所有権がない
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所有権がローン会社にあるため、自由にクルマを売買できないと言われているが、所定の手続きを踏めば売却可能だ。
売却金額と同時に残債を一括精算して、所有権解除を行えば何処であろうと売却可能だ。しかも基本的にはその手続き買取店が行ってくれる。
あとは、所有権が自分ではなく借り物の気持ちがして嫌だ!という話もある。
こればかりは価値観の話なので、良いも悪いもないだろう。(ちなみに私は24時間いつでも好きに乗れるのだからどうでもいい派である) - 残価分にも金利がかかる
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残価分にもローン金利がかかり続けるため、通常のローンと比べると金利支払い分が高額になると言われているがこれに関してはその通りである。
金利というのは、借りている金額に対して発生するものなので元金が残っていればいるほど金利支払い分が高くなるのは当然である。
ローンと株式投資の両立

ここからはローンをして浮かせた金額で投資を行う、いわゆるレバレッジについてお話ししていこうかと思う。
残クレ含め、ローンを用いれば手元にある程度まとまった資金を残すことが出来るので、それを投資に回すことで利益を上げよう!という魂胆だ。
これまた、SNS上では「たかだか数%の金利差に対してリスクを取るのは馬鹿げている」だの「ローン金利以上の年利を出せる投資なんてあるのか」というコメントがされている。
私が、申し訳ないが最も情弱と感じるのはこういったコメントだ。
数%の金利差に対してリスクを取るのは馬鹿げているのか
まず、数%の金利差について軽視するコメントだが、投資を全くしたことのない人の意見であろう。
投資信託などで資産運用をしている人なら、0.1%以下の信託報酬を気にするなど、数%どころか0.数%レベルで気にかけている。
しかも金利差が2,3%あるなら、500万円のクルマなら毎年10~15万円、1000万円のクルマならその倍の金額が利益として見込めることになる。
それが数年間、複利で積み重なるとすると馬鹿に出来ない金額といえるだろう。
ローン金利以上の年利を出せる投資なんてあるのか
株式投資をする上で、万人にとっての最適解と言われている『全世界株式』こと『オルカン』。
超低コストで、世界約50カ国・約3000社もの企業に投資できるインデックス投資信託だ。
私も資産の大半をこのオルカンに積み立てている。
ここで、全世界株式の過去30年のリターンを見てみよう。
日本で最も有名な『eMAXIS Slim 全世界株式』はまだ10年弱の実績しかないため、ここでは『MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス』で見てみる。
それが下記の通りだが、過去30年の平均リターンで9.9%ある。
これは、近年の米国相場の好調や円安傾向も織り込んだ数値であるが、事実として30年で約10%のリターンを叩き出している。

上記の様に楽観的に見て10%~辛口で現実的に見積もっても5%の利益がある。
正直、2024年から始まった新NISAを受けて、少し勉強すれば、これくらいは分かるはずなので「ローン金利以上の年利を出せる投資なんてあるのか」というコメントは情弱と言わざるを得ない。
おわりに

ここまで見てもらって分かる様に、基本的に残クレはある程度の金融知識とリスクヘッジとタイミング(金利キャンペーン等)によっては優良の制度である。
ただ、その恩恵を受けられる層が一握りしかいないことからデメリットばかりが取り沙汰されて、バッシングされていることかと思う。
上記の様にデメリットを俯瞰して把握し、上手く投資を併用してレバレッジを効かせてあげればお得になる制度である。
勿論、株式投資を併用する場合は市場が冷え込む可能性は十二分にあるが、株式市場が過去200年以上に渡って右肩上がりを続けてきた歴史を重んじれば、その中でも淡々と投資を継続するのがセオリーだと私は思う。
※詳しくは名著『敗者のゲーム』を読んで欲しい。
私個人としては、残クレを併用して投資信託を行うことで、数百万円の利益をえることが出来たし、万が一に備えて一括返済できるように現金預金も蓄えている。
金融知識をちょこっと齧った程度の素人の戯言ではあるが、クルマの買い方の参考としてもらえたなら幸いである。以上。

