さてさて、私が所有しているメルセデスAMG GLA45Sが先日、とうとう初回の車検(3年目車検)を迎えた。
今回は、それを踏まえてメルセデス・ベンツの車検は高いのか?ディーラー車検とカー量販店どちらの車検がいいのか。
そして、車検では実際にどんな作業を行っていくらになったのかをご紹介していきたいと思う。
ベンツ車検の費用は本当に高い?平均相場を解説
メルセデスと言うと車検が高いイメージを持たれている方も多いのか、「ベンツ 車検」で検索すると、一番上に関連キーワードとして「高すぎる」と表示される。
それぐらいには、車検費用が高くつくと思われていることだろう。
では、実際のところ相場感としてはどうなのかという所を調べてみた。
ベンツの車検代はいくらか?

ベンツの車検代は、当然ながら車種や年式・走行距離・整備内容によって大きく変動する。
一般的だが、ディーラーでの車検費用は20万円~30万円程度が相場とされている様で、これは基本的な点検や法定費用に加え、必要な部品交換や整備を行った場合の価格である。
また、整備工場やオートバックスなどのカーショップで車検を受ける場合は、ディーラーよりも安くなる傾向がある。例えば、整備工場では15万円~25万円程度、カーショップでは10万円~20万円程度に収まることが多い。以前、私が所有していたポルシェのボクスターは、カーショップに車検をお願いしていたが、安い時は16万くらいで済んだ記憶がある。
なお、ご存知の通り車検費用には「法定費用」と「整備費用」の2つが含まれる。内容は下記の通りだ。
- 法定費用
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自賠責保険料・重量税・印紙代などであり、これらはディーラーだろうがオートバックスだろうが、どこで車検を受けても変わらない。
- 整備費用
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一方で、整備費用は店舗によって異なり、基本的にはディーラーのほうが高額になりやすいが、その分純正部品を使用し、メーカー専用の診断機器で詳細な点検等も行ってくれる。
そのため、車検費用を抑えたい場合は、ディーラー以外の選択肢も検討するとよいだろう。
ただし、適切な診断や整備を行わなければ後々の修理費用が高額になる可能性もあるので、コストと品質のバランスを考えながら、適切な車検業者を選ぶことが重要だろう。
車検費用の平均はどのくらい?

車検費用の平均は、国産車と輸入車で多少異なってくる。一般的な国産ファミリーカーの場合は10万円~15万円程度で収まる様だが、輸入車の車検費用はやや高めとなり、15万円~30万円程度が相場と言われている。
特にプレミアムブランドであるメルセデスは、部品代や整備費が高くなるため、平均的な車検費用も高額になりやすい。
車検費用は先に述べた「法定費用」と「整備費用」に分けられる。
例えば、法定費用については車重が2.0t未満の車両であれば、以下の通りとなる。(車重は重量税に関わってくる)
自賠責保険料 | 17,650円 |
重量税 | 32,800円 |
印紙代 | 1,800円 |
合計 | 52,250円 |
一方で、整備費用は車両の状態や依頼先によって大きく変動する。
ディーラーでの車検は手厚いサポートが受けられる反面、部品一つ一つ費用が高く、交換するものが多いと20万円を超えてくることもある。
整備工場やカーショップではディーラーよりも安価な価格設定となっているが、使用する部品が純正品ではなく社外品である場合も多いため、品質面での違いが生じる可能性がある。
また、車検時には状態によってはタイヤ交換やブレーキパッドの交換が必要になることもあり、これらが交換となった場合はさらに高額になることがある。
メルセデスの場合、純正タイヤを4本ともディラーで交換してもらうとなると最低でも20万円は覚悟しておいた方がいいだろう。
ベンツの車検はどこで受ける?
ディーラー車検のメリット・デメリット
ベンツの車検をディーラーで受けるかどうか迷う人は多い。ディーラー車検にはメリットもあればデメリットもあるため、それぞれを理解した上で判断することが重要だ。
メリット
最大のメリットはやはり「信頼性の高さ」だろう。
ディーラーでは、メーカー指定の点検項目に沿って、専用の診断機器を使った詳細なチェックが行われる。また、使用する部品はすべて純正品であるため、品質面での安心感もある。
加えて、代車の無料提供や、自宅までクルマを受け取りにきて、車検後にも持ってきてくれるなど細かなサービスが充実している点もディーラーならではの利点と言える。
実際、私は埼玉県に住んでいるが、愛車GLA45Sを購入した横浜の正規ディーラーに作業を依頼しているが、往復共に回送スタッフさんがクルマを運んでくれるので非常に楽である。
また、車検時の代車としてメルセデスの電気自動車ブランドであるEQのフラッグシップモデルであるEQSを貸与してもらえた。

デメリット
ディーラー車検のデメリットは「費用の高さ」だ。
先ほどからお伝えしている通り、ディーラーでは純正部品を使用するため、部品代が高額になりがちである。
また、メーカー基準の厳格なチェックが行われるため、不具合がある部品は積極的に交換を勧められる。その結果、想定よりも高額な見積もりになるケースが少なくない。
このように、ディーラー車検は品質の高さやアフターサービスの充実というメリットがある反面、費用が高くなる点がデメリットとなる。
コストを優先するのか、安心感とサービスを重視するのか、自分のニーズに合わせて選ぶことが大切だ。
ベンツの車検はどこで行うのがいいか?

品質を求めるのであれば、ディーラーでの車検がいいのは分かったが、他の選択肢はどうだろうか。
選択肢としては先に挙げたディーラー、民間の整備工場、カー用品店(オートバックスなど)の3つが大きく挙げられるかと思う。
- ディーラー車検
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先ほどからお伝えしている通り、ディーラーでの車検は「品質の高さ」と「確実な整備」が大きなメリットだ。
メルセデスの専門知識を持つ整備士が対応し、専用の診断機器を使用して細部まで点検が行われる。
さらに、純正部品が使われるため、長期間安心して乗り続けることができる。ただし、その分費用が高くなる点はデメリットとなる。メルセデスのディーラー車検では20万円以上かかる場合も出てくる。また、車齢を重ねるにつれて、整備内容が増えていくと、どんどん追加費用は増えてくる。
- 民間の整備工場(認証・指定工場)
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ディーラー以外の整備工場で車検を受ける場合、費用を抑えつつ、専門的なメンテナンスを受けられることが魅力。
特に、輸入車に強い工場やメルセデスの整備に特化した工場を選択すれば、十分な整備を受けることができる。
部品についても、純正品のほか、社外品やリビルト品(再生部品)の使用なども相談可能なためコストダウンが可能である。ただし、工場によって技術レベルや使用する部品の品質に差があるため、口コミや実績を確認することが重要である。
私は、以前の愛車であるポルシェ ボクスターSに乗っている際はポルシェの整備に定評のある工場が近くにあったため、そこにお願いしていた。
- カー用品店(オートバックスなど)
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カー用品店の車検は、比較的低価格かつスピーディーに受けられるのが特徴だ。
基本的な点検や整備のみで済ませる場合、10万円前後で車検が完了することもある様だ。
ただし、メルセデスのような輸入車の場合、専門的な診断ができない店舗もあるようで、場合によってはいい顔をされないこともある。
それで、結局はどこで車検を受ければいいのかという話だが、
「万全の整備を受けたい」ならディーラー、「費用を抑えつつしっかりメンテナンスしたい」なら輸入車専門の整備工場、「最低限の点検だけでいい」ならカー用品店が選択肢となるかと思う。
ただ、愛車が比較的高年式の場合であったり、メルセデス公式のメンテナンスプラン(メンテナンスプラス)に加入している場合は、ディーラーで車検を受けてもほとんど値段が変わらなかったり、逆に安く済むパターンもある。
実際にベンツの車検を受けた結果とは?

と、ここまで長々と語ってきたわけであるが、「それでお前はどうだったんだ」と言う言葉が聞こえてきそうなので、ここからは私が愛車メルセデスAMG GLA45S(H247)の車検を受けた実際の内容をお示ししたいと思う。
私は、正規ディーラーの認定中古車を購入し、メンテナンスおよび保証のプランに加入しているため、今回の車検自体も購入した正規ディーラーにお願いをした。
まず、最初に金額を言うと法定費用+整備費用で合計15万2250円であった。


法定費用に関しては、印紙代(1,800円)+自賠責保険金額(17,650円)に加えて、GLA45Sは3年目で車重は1.8tなので、重量税(32,800円)となり、52,250円。
整備費用に関しては、まだ3年目と比較的高年式なこともあり、特筆して交換するものもなかく、メンテナンスプラスに加入しているのもあり、10万円で済んだ。
ただ、この整備費用に関してはディーラー側で少々トラブル(回送中にぶつけてしまい修理等を行っていた)があり、その分を安くして頂けたということもあり、この金額で収まっている。(もちろん、ぶつけた所は綺麗に直して頂けた)
正規の金額では整備費用で約16万円程度となったかと思う。
ただ、実際の整備内容としては下記に記載の通り、約21万円となっている。
そのため、メンテナンスプラスに加入していない場合はこの金額がモロにかかってくることになる。高い。


ベンツの車検を受ける際のポイント

メルセデスの車検費用を抑えるには、いくつかのポイントがある。
まず、無理にディーラー車検にこだわらないこと。当然、ディーラーであれば高品質な整備が受けられるが、上記の作業明細を見て頂ければ分かる様にどうしても費用がかさむ傾向があるため、輸入車やメルセデス専門の整備工場を利用することでコストを削減できる。特に、消耗品の交換を社外品やリビルト品にすることで、費用を大幅に抑えることが可能だ。
ただ、メーカー公式の保証やメンテナンスプランの加入期間中であれば、正規ディーラー以外で整備を行うとその恩恵を受けられなくなるため、注意されたい
また、事前に見積もりを取ったり相談をするのも重要なポイントの一つである。
特に、上記作業明細から分かる様に追加整備の内容で費用に大きく変動するため、作業にかかってもらう前に「本当に必要な整備なのか」を確認するとよい。
私が依頼した正規ディーラーは、車両確認後に電話でしっかりと整備内容の提案と値段を伝えてくれて、決定権はコチラに委ねてくれた。
あとは、日頃のメンテナンスをしっかり行うことだろう。
ぶっちゃけ、オイル交換やタイヤ交換なんかはオートバックスで作業してもらおうが正規ディーラーで作業してもらおうが、そんなに違いはないと個人的には思っている。
車検は正規ディーラーで行うとしても、オイルやタイヤは事前に安く済ませられるタイミングで実施しておけば財布へのダメージは少なくて済む。お金大事。
このように、費用を抑えるためには、適切な業者選び、事前の見積もりや相談、定期的なメンテナンスが重要となる。安く済ませることも大切だが、安全かつ快適に長く愛車を乗り続けるためには、必要な整備はしっかり行うことが賢明な選択といえるだろう。