レースSIMを楽しむためのハンドルコントローラーやそれを設置するためのスタンドなどについて、どういったものを揃えれば良いか分かります。
私はリアルでもメルセデスAMGのGLA45Sに乗っているいわゆるクルマ好きの一人だ。
当然、運転は大好きでリアルでも愛車で遠出することもあるが、実はレースゲームもといレースSIMの大好物だったりする。
私の自宅にもレースSIM用の設備が鎮座している。

今回は、レースSIMを楽しむために必要な設備等、環境についてお話ししていきたいと思う。
レースSIMと言えば、代表的な所だとグランツーリスモやAssetto Corsa。PC専用だとiRacingなどがある。
レースSIMは、レースゲームの一種ではあるものの、現実の車両の動きを忠実に再現しており、アクセル・ブレーク・ステアリングを繊細に扱わないとコースに留まるだけで精一杯のものとなっている。難しい。
要はレースゲームの超リアル版と思ってもらえれば、話が早い。
ハンドルを切るだけではドリフトもしないし、ブレーキをちゃんと踏まないと曲がれないし、アクセルを乱暴に開ければタイヤが空転してちゃんと前に進まない。
されど、しっかりコントロールして、コーナーをスムーズにクリアして、好タイムを出せると嬉しい。マゾゲーである。
そんなマゾゲーレースSIMを楽しむためには、それなりにしっかりした環境を構築することが重要だ。
特に、ハンドルコントローラーやハンドルコントローラーを設置するためのスタンドの選択は、リアルな運転体験を得る上で大きな影響を与える。
今回は、レースSIMに必要な設備について詳しく解説するとともに、おすすめの機材や具体的な環境例も紹介していく。これから本格的にSIMレーシングに取り組みたい人は、ぜひ参考にしてほしい。
レースSIMに必要な設備
ハンドルコントローラー

ハンドルコントローラーとは
まず真っ先に挙げるのがハンドルコントローラー(通称、ハンコン)だ。
文字通り、実車同様のハンドル型のコントローラーである。
アクセルやブレーキ・クラッチペダルも含めてハンドルコントローラーと呼ぶことが多い。
単なるゲームパッドとは異なり、実車のハンドルと同じように操作できるため、没入感が格段に向上する。
また、ゲームパッドより、より繊細にハンドルの切れ角を調整したり、アクセル・ブレーキ踏力を調整できる。
パッドでも速い人は速いのだが、慣れてさえしまえば現実の操作と同様にステアリングやペダルコントロールが出来るため、タイムを求めるのにも向いている。
レースSIMをプレイする際に無くても、遊べるが楽しさも速さも両方追い求めるために必要になる。
レースSIMをレースSIMたらしめるための必須デバイス。
FFB(フォースフィードバック)の有無について
ハンドルコントローラーに搭載される機能として、最重視されるのがFFB(フォースフィードバック)である。
車両が走行している状況をステアリングを通して、プレイヤーへ伝達するシステム。
タイヤのグリップ感や路面の凹凸、荷重のかかり具合などをフィードバックとして伝えてくれる。
高級モデルほど精密かつ強力なFFBを備えており、より実車に近い感覚をハンコンから得ることが出来る。
FFBなしのハンドルもあるが、リアルな挙動を体験できないため、できるだけFFB付きのものを選ぶことをおすすめする。
FFBなしは、ゲームセンターのマリオカートをイメージしてもらえれば分かりやすいかと思う。どんな速度域・ハンドルの切れ角だとしてもステアリングにかかる応力は変わらず、スカスカな反応しか返ってこない。多分、すぐ飽きる。
ハンドルコントローラーの駆動方式について
ハンドルコントローラーはコントローラーである以上、当然電気モーターが動力となっているが、実際にFFBをステアリングに駆動させる方式は複数ある。
現在、市販されているハンコンの駆動方式は以下の3種類である。
- ギアドライブ(Gear Drive)
-
ギアドライブのイメージ(Photo quoted by Logicool) - 特徴: ギアを介してモーターの力を伝える方式
- メリット: 比較的安価、耐久性が高い、初心者向け
- デメリット: ギアの摩擦による遊びが発生しやすい、FFBの滑らかさに欠ける
- ベルトドライブ(Belt Drive)
-
ベルトドライブのイメージ(Photo quoted by Thrustmaster) - 特徴: モーターの力をベルトで伝達する方式
- メリット: ギアドライブより滑らかで応答性が良い、比較的リーズナブルな価格帯
- デメリット: ベルトの経年劣化によるメンテナンスが必要、ダイレクトドライブには精度で劣る
- ダイレクトドライブ(Direct Drive)
-
ダイレクトドライブの機構(Photo quoted by FANATEC) 通称DD方式。ダイレクトの名前の通りモーターの回転軸に直接ステアリングが据えられており、モーターの独力を直接ステアリングへ駆動する方式。
他の方式と比較して機構が単純であり、モーターの出力をそのままハンドルへ伝えることが出来るため高出力なFFBが実現可能となっている。
- メリット:強力で滑らかなFFB、微細かつ高精度なFFBがタイムラグなく伝わる。高トルクなため、実車と同径のハンドルでも十分なFFB表現が可能
- デメリット:他の方式と比べて高出力かつサイズが大きく重量もあるため、強固な固定を要する。あと高価。
ペダルについて
ステアリング本体とは別にアクセルペダルやブレーキペダル、クラッチペダルが付いたペダルセットがあり、実写さながらにアクセルやブレーキのコントロールが可能。
さらにものによっては、レースSIM内でABSが動作した場合にペダルを振動させる機能を備えていたり、ペダルレイアウトも吊り下げ式かオルガン式か選べるものもあったりと、ペダルセットだけでも奥が深い。
ハンドルコントローラー設置スタンド
ハンドルコントローラー設置スタンドとは
ハンドルコントローラー設置スタンドは、ハンドルコントローラーやペダルを固定するための土台となるものである。
一般的なデスクやテーブルに固定する方法もあるっちゃあるが、しっかりしたスタンドを使うことで安定性が増したり、よりリアルなドライビングポジションを取ることが出来る。
デバイスとして存在感のあるハンドルコントローラー本体が目立つが、正直ハンコンの固定方法でレースSIMの没入感は雲泥の差となるため、侮れない存在。
ハンコン設置スタンドの重要性
結果から言うと、専用の設置スタンドの有無でハンコンと操作性は大きく変わる。
私は以前、折りたたみ式のテーブルにハンコンを固定して、ペダルセットは床に直置きしていた。
FFBのトルクが弱いハンコンなら、それでも問題なかったが、現在使用しているT-GTという機種ではトルクがあり過ぎて机ごと振り回されるわ、ペダルも踏力が求められるので椅子がズレるわで安定して走ることが出来なかった。
走っていて楽しいという感情よりかは、ズレる机や椅子がなるべく動かない様に神経を使いまくっていて全くプレイに集中できなかった。
私の事例の様に、しっかりと固定されていないと急ハンドルを切った際や大きなFFBがかかった際にズレたり、ペダルを強く踏んだ際に位置が変わったりしてしまう上、そもそもとしてレースSIMに集中することが出来なくなる。
特にFFBが強いハンコンになればなるほど、しっかりとしたスタンドがないと操作中に大きくブレてしまい、まともにプレイできなくなる。
ハンドルコントローラーと同等かそれ以上に重要なのが、設置スタンドだと思う。
実車でもよく言われるエンジンよりシャシーが速いは、レースSIMでも重要となる。
その他のアドオン
上記の2点を揃えれば、レースSIMはプレイ出来る。
ただ、ハンドルコントローラー以外にもさらに没入感を高めたい人に向けて、補助的なコントローラー(アドオンアイテム)がある。
以下に主なアドオンアイテムを列挙する。
シフター
パドルシフトは、ハンドルコントローラーに付属しているが、マニュアル車のHパターンシフターやシーケンシャルシフターなどが欲しい人は別途揃える必要がある。
絶対的なタイムを求めるならぶっちゃけ不要。
ただ、マニュアルシフターがあると、MT車の運転をリアルに再現できる。楽しい。

ハンドブレーキ
ドリフトやラリーをするなら、ハンドブレーキも欲しいところ。
選択肢こそ少ないもののちゃんと、レバー式のハンドブレーキも発売されている。
シフター以上にニッチなアイテムだが、あると嬉しい。欲しい。
補助モニター
スマートフォンやタブレットの専用アプリを購入することで、補助モニターとしてSIM内の情報をリアルタイムで表示することが出来る。
例えば、エンジンの回転数だったり、タイムだったり、タイヤの温度などが表示可能。
ぶっちゃけなくても何ら困ることはないが、あったらあったでテンションが上がる。
PC又はPlayStationで使用できるハンドルコントローラー
日本でレースSIMをプレイするとしたら、大半がPCまたはPS5 & PS4になるかと思うので、それらでプレイ可能なハンコンを以下に示す。
Racing Wheel Apex

FFB | なし |
対応デバイス | PS5,PS4,PC |
駆動方式 | - |
最大回転角 | 270° |
最大トルク | - |
ペダルセット | 2ペダル |
ステアリング直径 | 28cm |
おすすめ度 |
連射パッド等のサードパーティ製のコントローラーで有名なHORI社が販売しているハンドルコントローラーで、ハンコンの入門機と言われているのが、このRacing Wheel Apex。通称RWA。
入門機なだけあって価格が安く、1.5万円程度で新品を購入できる。
ただ、肝心のFFBが搭載されていない。一応、振動機能は有しているため、縁石に乗った際などの振動は伝わってくる仕様とはなっている。
この値段ながらペダルセットもちゃんと付属してる。
私個人としては、FFBがないため全くオススメできない。FFBがないハンドルコントローラーなどハンコンの楽しさを10%も感じられない。安物買いの銭失いとはこのこと。
強いて利点を言えばFFBがないので、専用の設置スタンドがなくてもハンドルコントローラーがズレることがないため、設置場所に困らないといったところか。

Thrustmaster T300RS

FFB | あり |
対応デバイス | PS5,PS4,PC |
駆動方式 | ベルトドライブ |
最大回転角 | 1080° |
最大トルク | 3.9Nm |
ペダルセット | 3ペダル |
ステアリング直径 | 28cm |
おすすめ度 |
ゲームコントローラーやジョイスティックを手掛けるThrustmaster製のミドルクラスのハンドルコントローラー。
FFBが搭載されており、3ペダルのペダルセットも付属し、最大回転角が1080°と実車並み。
それに加えて、FFBがスムースなベルトドライブ機構となっており、ハンコンとして必要な物は全て備わっている。
それにも関わらず10万円を大きく下回る。コスパ神。
唯一欠点を挙げるとすれば、個体によってはオーバーヒートによる機能停止の恐れがあること。
FFB強度最大で長時間、使用しているとオーバーヒートして突然機能停止するといった事例が複数報告されている。
オンラインプレイを長時間行う予定がある人は留意した方が良いだろう。

Thrustmaster T-GTⅡ

FFB | あり |
対応デバイス | PS5,PS4,PC |
駆動方式 | ベルトドライブ |
最大回転角 | 1080° |
最大トルク | 8Nm程度 |
ペダルセット | 3ペダル |
ステアリング直径 | 28cm |
おすすめ度 |
Thrustmaster製ハンドルコントローラーのフラッグシップモデル。
T300RSのスペックアップ版で、FFBのトルクがアップしている上、【T-DFB】という機能が搭載されている。
DFB=Depth Feed Backであり、『グランツーリスモ』シリーズ限定での機能となるが、より3次元的にFFBを発生させる機構で、右前輪だけ縁石に乗っている様な感覚まで伝わる様な機能である。
また、T300RSで問題となっていたオーバーヒートに関しても対策されており、本体背面に巨大な冷却システムを搭載すると共に電源アダプタを本体とは分離する構造としており、オーバーヒートについては克服がなされている。
私もこのT-GTⅡの先代であるT-GTを何百時間と使用しているが、熱ダレは一回も発生したことはない。
コントローラーとしても、本体中央4隅に4つのロータリーセレクターが配置されており、様々なコマンドを設定可能となっている。便利。

Logicool G29

FFB | あり |
対応デバイス | PS5,PS4,PC |
駆動方式 | ギアドライブ |
最大回転角 | 900° |
最大トルク | 2.3Nm |
ペダルセット | 3ペダル |
ステアリング直径 | 28cm |
おすすめ度 |
ゲーミングデバイスとして、圧倒的知名度を誇るLogicoolのハンドルコントローラー。
FFB機能付きのハンドルコントローラーの入門機的存在。
Thrustmasterのハンコンと比べると、最大回転角や最大トルクに劣るもののFFB機能含めてハンドルコントローラーとして必要なものは一式そろっている。
ステアリング中央右下にはロータリーセレクターがあり、コマンドの割り当てが可能であったり、中央上部にはシフトチェンジタイミングを測れるLEDインジケーターが配置されているなど機能性も兼ね備えている。
弱点を挙げるとすると、FFBの駆動方式がヘリカルギアであるため、ベルトドライブやダイレクトドライブと比較するとスムースさに欠ける点と静穏性に欠けるといった点がある。
ただ、それを補ってもあまりあるコストパフォーマンスが最大の武器。マニュアルシフターなど含めた周辺機器もコストパフォーマンスが高いため、総合的に見るとかなりオススメできるハンドルコントローラーとなっている。

Logicool G923

FFB | あり |
対応デバイス | PS5,PS4,PC |
駆動方式 | ギアドライブ |
最大回転角 | |
最大トルク | |
ペダルセット | |
ステアリング直径 | |
おすすめ度 |
上記Logicool G29の後継機。
基本的にはG29に搭載されている機能は全てこのG923に搭載されていると考えて良い。
G29との違いは以下の2点。
- TRUE FORCE機能の実装
-
簡単に言うと、FFB機能が進化してG29と比較して、より運転の感覚がリアルになった。
FFBの駆動方式はG29と変わらずギアドライブであるものの、ヘリカルギア独特のゴリゴリとした感触は薄れ、よりクルマの情報がステアリングから伝わってくる様になったイメージである。
- カラーリングの変更
-
先代のG29は水色や赤の差し色が入っており、スポーティな印象がありましたが、このG923は基本的には黒一色に統一されており、シンプルな印象となっている。
ただ、どちらもレースSIMをプレイする上では大きくG29と変わるものではない。進化はしているが1万円高いG923を選ぶか、コストパフォーマンスに優れるG29を選ぶか。そこはお財布事情と相談になるだろう。

Fanatec CSL DD

FFB | あり |
対応デバイス | PS5,PC |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
最大回転角 | 2520° |
最大トルク | 5Nm(専用アダプタ使用時8Nm) |
ペダルセット | 別売り(同梱のパッケージもあり) |
ステアリング直径 | セットするステアリングホイールによる |
おすすめ度 |
ハンドルコントローラー界のポルシェ(と個人的に勝手に思っている)ことFanatecが販売するダイレクトドライブ方式のハンドルコントローラー。
ダイレクトドライブでは入門機にあたる存在。
グランツーリスモ7の公式世界大会にも使用されるハンコンであり、モーターに直結したダイレクトドライブ特有の力強いFFBとシャープかつスムーズなハンドリングが特徴。
ベルトドライブやギアドライブから、このダイレクトドライブを体感するとその雑味のなさに驚くことになるかと思う。
最大トルクは5Nmとなっているが、別売りのアダプターを使用することで最大8Nmまでアップすることが可能である。
また、Fanatecの他のハンコンと同様に、ステアリングは同社の任意のものと付け替えることが可能であり、F1のステアリングやポルシェ911GT3 Rのレプリカなど様々な形状に換装可能なのも特徴である。
基本的にFanatecは各パーツ別売りであるため、ペダルセットは付属しないが、グランツーリスモセットが販売されており、ステアリングベース、ステアリングホイール、ペダルセットがセットとなったものが販売されている。
Fanatec Podium DD2

FFB | あり |
対応デバイス | PC(輸入品はPS5,PS4) |
駆動方式 | ダイレクトドライブ |
最大回転角 | 2520° |
最大トルク | 25Nm |
ペダルセット | 別売り |
ステアリング直径 | セットするステアリングホイールによる |
おすすめ度 |
Fanatec製ハンドルコントローラーのフラッグシップモデル。
CSL DDが718ケイマンとするなら、このPodium DD2は911 Turboとも言える存在。
FFBのトルクが最大25Nmと他のハンドルコントローラーを大きく凌駕するトルクとなっている。
トルクが太いため、ステアリングからよりインフォメーションを受けられる上、マシンの挙動が乱れた際も立て直しが容易となる。
CSL DDの完全上位互換と思ってもらって問題ないだろう。(強いて言えば、本体のサイズがデカいのがネックか)
これさえ買えば、他のハンコンに目移りすることはなくなる一品である。
しかし、致命的な欠点があり、国内販売されているものはPS5,PS4に対応していない。そのため、Fanatec公式サイトで購入する場合は、個人輸入を行う必要がある。
また、個人輸入できたとしても故障した際は海外へ再輸出を行う必要があるため、メンテナンス性にも難ありといったところ。
PCのみで使用する前提であれば日本国内正規品を買えば問題ないが、価格が高い点とコンシューマー機で使用する場合は海外からの輸入を行う必要などがため、強くオススメはしずらいが、機能的には最高峰のスペックを誇る。

おすすめのハンドルコントローラー設置スタンド
以降にハンドルコントローラーを設置するためのオススメスタンドを紹介する。
本来なら、私が使用しているロッソモデロというブランドのスタンドも紹介したいところだったが、取扱が終了していたためそれ以外を紹介する。残念。

武者震REVOLUTION

対応ブランド | Thrustmaster・Logicool |
設置スペース | 480mm×600mm |
収納性 | 折り畳み可能 |
拡張性 | シフター用拡張スタンドあり |
ゲーミングデバイスを販売するMSY社のGRAPHTブランドから発売されているハンドルコントローラー設置スタンド。
武者震REVOLUTIONはハンドルコントローラー本体とペダルセットを固定するタイプのスタンドとなっており、座席は自前で別途用意する必要がある。
ただ、座椅子タイプから一般的な椅子まで様々な高さ・角度に対応してステアリングやペダルに位置を調整できるようになっている。
欠点としては、真ん中に一本支柱が立っているため、足元の自由度が低いという点である。
ヒール&トゥや左足ブレーキを行う際などに勢いあまって支柱に足をぶつけてしまうかもしれない。地味に痛そう。
このスタンドは実際にT-GTをセットされた状況で、私も試遊したことはあるが、一本足支柱ながら剛性には全く問題はなかった。
折りたたんで収納することも可能なため、常時ハンコンを出しっぱなしに出来ない家庭でも設置可能だ。
また、地味にシフター用の拡張スタンドも別売りされている。助かる。

DIWANGUS レーシングホイールスタンド

対応ブランド | Thrustmaster・Logicool |
設置スペース | 516mm×701mm |
収納性 | 折り畳み可能 |
拡張性 | シフター用拡張スタンド付属 |
レースSIMやフライトSIM用のコックピットを販売しているDIWANGUS製のスタンド。
ハンドルコントローラー本体とペダルセットを固定するタイプのスタンドで、この商品も座席は自身で別途用意する必要がある。
ペダルやハンドルの高さを調整出来る様になっているため、様々な椅子に対応できる上、底部に椅子の車輪等を固定する器具が取り付けられているため、キャスター付きの椅子でも使える。嬉しい。
ハンドルコントローラー本体を据える台座は2本の支柱で両端から支持される形式のため、足元がフリーなのも嬉しい。
シフター用のステーも付属するし、値段も安いし、とにかくコストパフォーマンスに優れる一品となっている。

Playseat Challenge ActiFit

対応ブランド | Thrustmaster・Logicool・Fanatec |
設置スペース | 550mm×1420mm |
収納性 | 折り畳み収納可能 |
拡張性 | 別売りのシフター設置用ステーあり |
コンパクトシミュレーターとしては国内販売数No.1を誇るPlayseatのハンコンスタンド。
ハンドルコントローラー本体とペダルセットだけでなく、シートまでセットとなっているため、この1セットだけで完結する。
また、主要な市販ハンコンはおおかた設置可能な上、別売り用にはなるがシフター設置用の台座も別途ある。
加えて、ハンコンをセットしたままでもシートごと折りたためるため、常設できない家庭でも使用することができる。
手軽な価格ではないが、設置スタンドとしての機能が全て揃った上に収納性も高いと考えるとコストパフォーマンスはかなり高い商品と言える。

長谷川工業株式会社 DORAPOJI

対応ブランド | Thrustmaster・Logicool・Fanatec |
設置スペース | 600mm×1310mm |
収納性 | 常設タイプ |
拡張性 | シフターステーやシート、モニターマウント等追加可能 |
梯子や脚立を製造している長谷川工業がリリースしているハンドルコントローラー専用の設置スタンド。
このDORAPOJIも梯子などと同様にオールアルミフレームとなっているため、非常に高い剛性を誇る。
加えて、拡張性にも非常に優れておりベース単体に加えて、シフター台座等は勿論のこと、ディスプレイマウントやトリプルディスプレイマウント等を追加することも可能となっている。
座席は自分で用意する必要があるが、オプション品としてバケットシートも別売りされている。
製品の都合上、折りたたんで収納することは出来ないが、逆にそれが許容できるのであれば、非常に堅牢かつ拡張性に優れたコックピットとなってくれる。

Next Level Racing Wheel Stand DD

対応ブランド | Thrustmaster・Logicool・Fanatec |
設置スペース | 575mm×925mm |
収納性 | 折り畳み収納可能 |
拡張性 | シフター及びハンドブレーキのステー付属 |
SIMレーサー向けのコックピットを多数取り扱うNext Level Racing製の折り畳み式スタンド。
ダイレクトドライブ式ハンドルコントローラーなどの高トルクにも耐えられる剛性がある折り畳み式スタンドとなっており、常設はできないがハイエンドのハンドルコントローラーを使いたい人のニーズにも応えられる製品となっている。
剛性があるため、スタンド自体も重たいが、キャスター付きであるため移動はさせやすい。(当然、キャスターにはロック機能もあり)
椅子は自前で用意するから、ハイエンドハンコンをコンパクトに楽しみたい人向けの商品と言える。

Next Level Racing GT Lite Pro

対応ブランド | Thrustmaster・Logicool・Fanatec |
設置スペース | 870mm×1700mm |
収納性 | 折り畳み収納可能 |
拡張性 | シフター及びハンドブレーキのステー付属 |
Next Level Racing製のベストセラー商品で、折り畳み収納が可能なバケットシート付きのコックピット。
シートもシフター・ハンドブレーキ用の台座も付属するし、ハンドルコントローラーも最大トルク13Nmの製品まで対応しているため、基本的にはこれさえ買っておけばまず困ることはない。
ハンコンやペダルセットの角度調整は勿論、シート自体の高さも5段階で調整できるため、フォーミュラカーに近いポジションからGTカーに近いポジションまで様々な姿勢でプレイができる。
シート付きで、高トルクハンコンも扱いたいけど、必要に応じてどかせるスタンドが欲しい人にとっては、かなりの高コスパの商品となっている。

その他のアドオン商品
シフトレバー
Thrustmaster TH8A
Thrustmaster製品と合わせてマニュアルシフターを使用したい際の選択肢としてまず挙がる商品。
私も愛用している一品。
オール金属で質感も非常に高く、実際動かしてみてもカコカコと小気味良く入る。
デフォルトではロングシフト気味だが、TH8Aはシフトノブを自分の好みのモノへと簡単に交換することが出来るため、ショートシフトへ変えたり、

Logicool Driving Force Shifter

ハンドブレーキ
Thrustmaster TSS Handbrake


レースSIM環境の例3選
1. 初心者向けコスパ重視セット
- Logitech G923(ハンドル)
- Playseat Challenge(スタンド)
- シンプルな構成で手軽に始められる
2. 中級者向けバランスセット
- Thrustmaster T300RS(ハンドル)
- Next Level Racing F-GT Lite(スタンド)
- マニュアルシフターとハンドブレーキを追加
3. 上級者向け本格セット
- Fanatec CSL DD(ハンドル)
- GT Omega Apex Wheel Stand(スタンド)
- 高性能なペダルやマニュアルシフターを組み合わせる
【重要】最後に
最後に一つだけ、重要なことを伝えたい。
ハンドルコントローラーを使用する際は、マウントした台座の下にフロアマットを敷くことを強く推奨する。
レースSIMの環境を構築する際には、ハンドルコントローラーだけでなく、設置スタンドの選択も非常に重要になってくる。特に、FFBが強いハイエンドモデルになればなるほど設置するスタンドの安定性がプレイの快適さを大きく左右する。
初心者の内はコストを抑えつつバランスの良いセットを選ぶのか、将来的なステップアップを視野に入れてスタンドだけはしっかりとしたもの選ぶのか。レースSIMの世界にどっぷり浸かるためには、ハンコンは重要だが設置スタンドもそれと同じくらい大事という事を覚えてもらい、ぜひ自分にとって最適な環境を整えて楽しんでもらえたら幸いだ。ほなまた。