【メルセデスAMG GLA45S】購入1年経過時点の評価・感想

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    メルセデスAMG GLA 45S 4Matic+の諸元
    全長×全幅×全高4440×1850×1585mm
    車両重量1,770kg
    排気量1991cc
    最高出力421PS
    最大トルク500N・m

    2023年の12月に、私が結婚したのを機に乗り換えたメルセデスAMGのGLA 45S(H247)。

    2024年内のブログ更新をほぼサボっている間に、乗り換えてから1年が経過したので、
    評価…というのはおこがましいが、長く所有してみないと分からない不満点や未だに満足している点含めて感想を述べていきたいと思う。

    また、ローン支払い状況についても下記記事にまとめた。ローンを使えばAMGにも簡単に手が届く上、金利も安い。

    YOS

    こんにちは、YOSです。YouTubeでドライブ旅の動画を製作してます。
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    目次

    GLA45Sの満足している点

    M139エンジンの圧倒的パワー

    M139エンジン
    M139エンジン

    読者の方もご存知の通り、AMGの45Sにとって最大の売りである【M139】エンジン。
    排気量2Lの直4エンジンながら、ターボにより過給され最高出力421PS。最大トルク500N・mを発揮する。

    昨今、BEVのハイパフォーマンスカーの登場により、最大トルク1,000N・mも珍しくない時代になりつつあるが、
    それでも500N・mのトルクは凄まじい。
    一昔前のNAエンジン車で言うところの排気量5L相当のトルクなわけで、深くスロットルを踏めばM139エンジンが咆哮を上げながら
    車体を引っ張り、文字通り身体がシートに張り付けられる。

    私が以前乗っていたポルシェのボクスターS(987)で排気量が3.2L、最大トルクが(たしか)320N・mであったが、
    それと比べても明らかに速い!速すぎる。

    なにせ、0-100km/h加速は4.3秒!
    上記、ボクスターS(987)が5.5秒ほどであったため、年代が違うとは言え、SUVタイプでこの加速は異常ともいえる数値である。

    まともな感性を持っている人からすれば、過剰どころのスペックではない。
    私としては大満足ポイントである。

    SUVタイプなので行く場所を選ばない

    ボディタイプがSUVのため、ロードクリアランスに余裕がある。

    何を当たり前の事をと言われるかもしれないが、
    同クラス帯であるA45SやCLA45Sは最低地上高が125mmと非常に低く、コンビニやガソスタの出入りでも気をつけないとフロント&リアを擦るらしい。
    擦るだけならマシで、酷い場合はリアバンパーが外れるとか。

    スタイルはA 45SやCLA 45Sの方が好みだったため、苦渋の決断だったが
    クルマなのに行き先が制限される可能性があるのはデカすぎる影響なので、GLA 45Sを選択した。

    対してGLA 45Sの最低地上高は160mmと圧倒的である。
    実際、コンビニの出入り等だけでなく、駐車場の車止めにも擦る事も今まで一度もない。
    急勾配の坂路等もヘッチャラである。

    このストレスが無いのは非常に大きい。

    ステアリングで設定の変更が瞬時に可能

    走行モード切替スイッチ
    走行モード切替スイッチ

    GLA 45Sだけの装備ではないものの、標準装備されているAMGパフォーマンスステアリングで、
    走行モード変更やDCTのオート/マニュアル切替え、アイドリングストップのON・OFF等をハンドルから手を離さずに行える。

    純粋にAMGの走りを楽しむのにも用いるが、個人的に気に入っているのがアイドリングストップのON・OFFの切り替えだ。

    数秒しか止まらない一時停止の前や、信号の右折待ちなどで、咄嗟にアイドリングストップのON・OFF切り替えられるのはストレスフリーである。
    一応、イグニッションボタンの下にも同様のボタンはあるが、一瞬停止する度に毎回そこまで手を伸ばすのは思った以上に煩わしいものである。

    ファンクションスイッチ
    アイドリングストップ機構やサスペンション等、様々な設定を変更可能なファンクションスイッチ

    使い勝手の良さとサイバー感のあるカッコいいフォルムは、お気に入りである。

    SUVらしからぬ排気音

    GLA45Sのマフラー
    GLA45Sのマフラー

    巷では、「前モデルのGLA45と比べてだいぶ静かになりましたね」と言われているため、
    GLA45Sの排気音には迫力がないのではと思われている方もいるかもしれない。

    しかし、それはあくまで先代と比べての話。
    イグニッションボタンを押せば、近所迷惑レベルの爆音を響かせてM139エンジンが覚醒する。
    夜中や早朝は、とてもじゃないが駐車場で暖気していられないほどの音が響く。

    【sport+】モード以上で走ればシフトダウンする度に、車両後方から「バラッ…バラバラッ!!」と花火が打ちがり、回転数が3,000rpmを超えたあたりから、車内には高揚する様なエキゾーストノートが響き渡る。

    とてもコンパクトSUVが奏でるような音ではなく、サウンドも十分に楽しめる。
    むしろ、これ以上迫力があると、周りに申し訳ない気持ちが強くなり、純粋な気持ちで楽しむことが出来なくなりそうな程である。

    Burmesterのスピーカー
    Burmesterのスピーカー

    一応、車内に響く排気音はスピーカーから人工的に出力された音となっているが、
    知っている身であっても、違和感は全く感じないし、むしろ外部に爆音を響かせて顰蹙を買うより、搭乗者のみが音を楽しめるこのシステムの方が私は好みだ。

    GLA45Sの不満点

    停止前のDCTのジャダー

    45Sに搭載されるAMGスピードシフトDCT
    GLA 45Sに搭載されるAMGスピードシフトDCT

    これは私の個体だけかもしれないが、普通に走行していて、赤信号などで止まる際に
    DCTが勝手にシフトダウンしてくれるが、2速→1速にシフトダウンする時だけ、「ガガガッ…」とジャダー(振動)が発生する。

    自分でパドルシフトを引いて、2速→1速にシフトダウンする際には、1回もジャダーが発生したことはないのだが、
    シフトスケジュールをクルマ任せにしていると結構な頻度で発生する。

    初乗りの際は、「えっ、トランスミッション故障した?」と思うくらい違和感のある振動のため、
    ここは残念なポイント。

    メルセデスケアの延長保証に加入しているため、次回車検時に念のため確認する予定。

    小回りが効かない

    このクルマ、メルセデスのSUVラインナップの中でも最もコンパクトなモデルではあるが、小回りは思った以上に効かない。

    いや、ベンツのGLA(180や200d)なら小回りは効くのだが、AMGの35と45Sになると途端に悪くなる。
    180および200dの最小旋回半径は5.3m。かたや、35と45Sは5.7mとなっている。

    旋回半径40cmの差はかなりデカい。
    Uターンしたい場合や狭い駐車場で曲がる際に、今までのクルマなら一発で通過できる様な場所でも
    一回、バックしてから切り返す必要がある。

    狭隘な駐車場では、取り回しに苦労するシーンもある

    A 45SやCLA 45Sではなく、GLA 45Sを購入するということは、ある程度日常使いする前提のようなものがある中で
    この小回りの効かなさは不満ポイントである。(分かっていて買ってはいるが)

    真夏は冷房があまり効かない

    エアコン設定画面
    エアコンは運転席・助手席それぞれで温度設定可能

    35℃を超える様な猛暑日では、車内の冷房の効きが著しく悪い。
    エアコンの温度設定を最低温度にして、風量をMAXにしていても汗をかくレベルだ。

    別に私のクルマのエアコンが壊れているわけではない。猛暑日だろうが高速に乗ればエアコンは効くし、外気温が32,3℃までであれば、問題なく車内は快適な温度になる。

    おそらく原因はとんでもない過給圧のエンジンのせいだろう。
    GLA 45Sに搭載されるM139エンジンのブースト圧は2.1barというアホみたいな値となっている。

    遮熱材で覆われたターボチャージャー
    遮熱材で覆われたターボチャージャー

    要は空気をものすごい高密度に圧縮しているわけだ。空気は圧縮されればされるほど温度が上昇する性質がある。

    恐らくエンジンルームの発熱が凄まじく、その影響なのかと思う。

    ボンネット裏も遮熱材で覆われている
    ボンネット裏も遮熱材で覆われている

    真夏の猛暑日に乗った際、炎天下にずっと置いてたし、この暑さなら冷房が効くのに時間がかかっても仕方ないか…。と思っていたが、1時間運転してもあまり変化がなかった。
    しかし、その後、同じ炎天下に止めっぱなしの父親のC200(W206)に乗ったが、走り始めてから10分もすれば車内は快適な温度となった。

    詳しい理由は分からないが、真夏はエアコンの効きが悪い!シートベンチレーターは装着しておいた方がよいだろう。

    メッキモールの白サビ

    メッキモールの白サビ
    メッキモールの白サビ

    メルセデスというより欧州車あるあるだが、サイドウィンドウのメッキモール部分の白サビは気になる。

    購入してすぐKeeperラボでメッキモールのコーティングを行ったのだが、
    自分で洗車する際に鉄粉除去剤を無造作に塗布したら、コーティングがやられたようで
    見事に白サビが出てくるようになってしまった。

    クルマに乗り込む際に一番目につく場所だけに、やはり白サビが発生しやすいのは
    不満点として挙げられる。

    自分で洗車する際に鉄粉除去剤を使用する人は、少数派だとは思っているが、
    使用する場合はマスキングテープでメッキモールを養生する必要があることを考えるとかなり面倒くさい。

    GLA45Sで気になる点

    不満とまでは言わないが、1年間使用して少々気になる点も話をしておきたい。

    どうしたって燃費は悪い

    2Lの直4と言えども421PS、500N・mを発揮するエンジンなのに加えて、車重も約1.8tと重量級であるため、
    どうしたって燃費は悪い。

    高速道路を普通に走らせれば、11km/L。マニュアルモードで積極的に高いギアを使うように走って15km/L。
    下道を普通に走って、7~8km/L。渋滞に巻き込まれようものなら、4km/L。

    大体こんなもんである。排気量が2Lのクルマとは思えない極悪燃費だ。

    しかも、燃料タンク容量は51Lと燃費の割には容量が小さく、満タン給油しても走行可能距離は350~400km程度である。
    そのため、給油頻度はそれなりに高く、昨今はガソリン代も上がっているため、走るだけでも結構金はかかってくる。

    乗り心地は良くはない

    サスペンションの切り替えスイッチ
    サスペンションの切り替えスイッチ

    メルセデスのSUVと言えども、AMGモデルのしかもAグレード。はっきり言って、乗り心地は良くはない。
    じゃあ、悪いのかと言われると、場合による。

    AMG ライドコントロールサスペンションの設定を、乗員にとって最も優しい【comfort】モードにして、
    平坦な道であれば不快感なく走れるが、轍がある様な道を走ると途端に頭というより身体を揺すぶられるレベルである。

    しかしながら、段差を乗り越える際などは、身体に刺さる様な衝撃ではなく、カドがとれた様な入力となっている。
    ただ、サスペンションの設定を【sport+】にして高速域で走る場合は、その限りではないが…。

    と、可もなく不可もなくと言った具合である。
    幸いなことに今のところ、妻から乗り心地が悪いと言われたことはない。

    前輪のホイールとブレーキキャリパーの離隔が狭い

    前輪のキャリパー
    前輪のキャリパーとホイールのクリアランスは非常に狭い

    前輪のブレーキキャリパーとホイールとのクリアランスが非常に狭く、
    走行中に小石などを内部に巻き込むとホイールに引きずられた異物がキャリパーを傷つける恐れがある。

    というか、私は半年経たずで左前輪のキャリパーに線傷が入った。

    こればかりは防ぎようもないし、運が悪かったと諦めるしかないのだが、
    もう少しだけクリアランスを設けられなかったのかと思わなくもない。

    デイナミカ製のステアリングは汚れが蓄積する

    デイナミカのステアリング
    デイナミカのステアリング

    ステアリングには人工スエードであるデイナミカ(アルカンターラ)が用いられており、非常に手触りが良い。

    しかし、長時間使用してみて分かったのだが、スエード生地であるがゆえに汚れが蓄積しやすく、手の汗や油脂類を吸収して、固くゴワゴワになってしまい、手触りも見た目も劣化しやすい。

    定期的にに洋服用の豚毛ブラシを用いて汚れを掻き出したり、ぬるま湯に浸したタオルで拭いたりしてメンテナンスを行っているが、それなりに面倒くさい。

    対策として、最近は長距離ドライブする際は、ステアリングを汚さない様にレーシンググローブをつけて運転するシーンも多くなってきた。デイナミカの心地よい肌触りは堪能できなくなるのは残念である。

    GLA45Sのその他感想

    エクステリアについて

    個人的には、A 45SやCLA 45Sなど全高が低いクルマの方がルックスとしては好みではある。
    それでも、GLA 45Sもそれなりに気に入っている点について述べたいと思う。

    高性能車の証-パナメリカーナグリル-

    GLA45Sのパナメリカーナグリル
    GLA45Sのパナメリカーナグリル

    見た目はベースモデルと大きく変わらず、コロンとしたデザイン。
    されど、中身はカリカリのモンスターマシンと羊の皮を被った狼を地で行くスタイリング。

    されど、高性能車の証こと、AMGモデルのみに与えられるパナメリカーナグリルがはめ込まれたフロントフェイスは、畏怖すら覚える迫力がある。
    クルマにさほど興味がない人からすれば、ベンツもAMGもマイバッハも全部同じベンツに見えるだろうが、
    クルマ好き(特に欧州車フリーク)としては、パナメリカーナグリルはやはり特別な存在だ。

    羊の皮の口元から覗き出る狼の牙は、このクルマのエクステリアで最も気に入っているポイントだ。

    男の子はみんな大好き赤キャリパー

    AMGの赤キャリパー
    AMGの赤キャリパー

    別に色を赤くしたからと言って、性能が3倍になったりするわけではない。
    けれど、足元に赤色のブレーキキャリパーがついていると、いかにもスポーツカーらしさが感じられてテンションがある。

    余談だが、GLA 35は銀色のブレーキキャリパーとなっているため、
    私が町中で野生のAMG GLAを見つけた際はキャリパー色でモデルを見分けている。

    純粋なスポーツカーと比べると動きは鈍い

    GLA 45Sのリアエクステリア
    GLA 45Sのリアエクステリア

    暴力的な動力性能を持つエンジンとAMGが鍛えた足により、一般的なSUVと比べると峠道だろうがヒラヒラと舞うように走り回れる。

    ただ、純粋なスポーツカーと比べると車高は高いし、車重は重い。
    GLA45Sにはトルクベクタリングなどの機能も備わっているが、軽快さについては絶対に純スポーツカーに分がある。

    首都高を走行していても、以前のボクスターだと地を這うように連続したコーナーを気持ちよくクリアできたが、
    GLA 45Sでは一拍遅れて反応する感触が否めない。
    重心が高い分、当然ロールに要する時間も長くなる。車重が重い分、かかる遠心力も大きくなる。物理的に不利なのは覆しようがない事実だ。

    そんな事を気にするのは、このクルマを購入するごく一部の人の中でもさらにごく一部のことだろう。

    ごく一部のターゲットへ向けた贅沢なクルマ

    よくよく考えてみると、GLA 45Sは非常に狭いターゲット層しか刺さらない非常に贅沢なクルマだ。

    GLA45Sの内装
    GLA45Sの内装

    ここまで記載してきた特徴や欠点を整理してみると、以下の通りであるが、刺さる人は少ない。

    • コンパクトSUVに対してはオーバースペックすぎる動力性能
    • 走りを求める人にはハッチバックモデルのA 45Sや、セダン/ステーションワゴンのCLA 45Sの方が刺さる
    • GLA 45Sを購入できる財力があるならスポーツカー1台+家族用のクルマ1台の2台持ち体制も不可能ではない
    • Aクラスベースなのでステータス性を求める人に刺さるものでもない

    要は新車価格で1,000万円を超えてくるのに、Aクラスベースのためステータス性もないし、そもそもSUVでこの動力性を求めている人はごくごく一部だし、それなら2台持ちっている手段もあるよねという話である。

    じゃあ、逆にどういう人に刺さるのかというと、下記の属性を満足する人だろう。

    • 2台持ちした所で、それぞれ走らせる時間をそれほど取れない
    • 家族で日常使い可能かつ、誰でも扱えるクルマ
    • されど、走っていて楽しいクルマが欲しい
    • 刺激的なクルマを求める変態

    自分もGLA 45Sを購入する前は、4人乗りの軽自動車1台+S660やコペンを1台という2台持ちも考えた。
    しかし、2台持ったところ、それぞれに乗る時間をどれだけ確保できるか考えると、2台もクルマはいらないなと気づいた。

    けれども、以前の愛車がボクスターということもあり、刺激的で楽しいクルマはあきらめきれなかった。
    シビックTypeRやGRカローラも候補に挙げたが、最低地上高が低く、かつ、MTのため妻より却下されてしまった。
    ポルシェのマカンやパナメーラといった候補も考えたが、コイツらはデカいため却下した。

    GLA35という選択肢もあるが、ここまで来たら刺激的な45Sでいいんじゃないか。
    そうして、行きついたのがメルセデスAMG GLA 45Sである。

    ここまで絞りに絞った狭い狭ーーいターゲットへ向けたクルマが、GLA 45Sなんだと思う。
    そう考えてみると、よく市場へ送り出してくれたと、つくづく思う。
    そういう意味で贅沢なクルマと感じている。

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