かねてより検討していたボクスターからの乗り換えだが、先日とうとう契約・そして新たな愛車が納車された。
メルセデスAMG GLA45S 4MATIC+。2022年式でマイチェン前ではあるが、現行型のH247である(2023年12月現在)。2022年式ということは、当然新車ではなく中古車である。ただ、少々割高ではあるものの安心をとって認定中古車を購入した。
なぜ、AMGを選んだのか。なぜ、45Sにしたのか。そこら辺の私にとってのクルマ選びについて記したいと思う。
ボクスターSと同等以上の動力性能を持ったファミリーカーが欲しかった
そもそも、今回クルマを乗り換えようと思ったのは、ボクスターが2006年式と古くなってきて、維持費もそれなりかかる様になってきたというのが一点。(これは私が予防保全にあまりお金をかけてこなかったので自業自得)
もう一点が、結婚を機に嫁さんが運転しやすく、かつ、将来的なファミリーユースを見据えて4ドア4人乗りにしようというのが主な理由である。

ただ、私としてもせっかく買うなら、キャラクターを持っていて語り掛けてくる様なクルマが欲しいという思いもあった。手放すことになったボクスターも良き先輩として、「スポーツカー乗りたるもの公道では紳士に振るまえ」「オープンカーに乗るなら、それ相応の服を着ろ」と教えてくれた。
加えて、自分も30歳になったばかりというのもあり、それなりの速さ ― ボクスターSと同等あるいはそれ以上の動力性能をもったクルマで遊びたいという思いもあり・・・。
つまり条件としては下記の通りである。
- 嫁さんでも運転しやすいクルマ
- 4ドア4人乗り
- 行先を制限されないクルマ
- ボクスターSと同等以上の動力性能をもったクルマ
上記4つを満たす条件のクルマを探してみると意外と選択肢が少ないのだ。
もちろん、年式問わずで言えばそれなりに選べる車種は出てくるだろう。しかし、そもそもボクスターがある程度年数が経ったから買い替えようとしているのであって、古い車種を選ぶといつトラブルに悩まされるか分からない。そのため、2020年前後あたりに生産されたクルマから選ぶことにしたわけだが、そうすると本当に少ない。
結局、残ったのはメルセデスAMGのGLA 45SとアウディのRS Q3だけだった。
国産だとシビックType-RやGRカローラも候補だったが、MTのため却下となった(そもそも入手が困難)。ハッチバックやセダンも良かったが、車高が低くて見切りが悪いから却下とのこと。
加えて、AMGの場合、SUV以外は最低地上高が低く下擦りの懸念が常に付きまとうのが自分自身にとってもストレスとなるので、それも大きな要因である。

ボディサイズもデカすぎると、取り回しに苦労する。全長が4.8m以下、全幅が1.85m前後程度であれば、大抵どこへでも行けるので、それ以内に収まるクルマとした。
そうすると、上記のSUV2台しか残らなかったわけである。
アウディ RS Q3ではなく、なぜGLA45Sにしたのか

アウディの直列5気筒は正直魅力的だが
さて、アウディとAMGどちらにするか・・・。
キャラクターで言うと、どちらも純ガソリンエンジン車だが、RS Q3は非常に稀有な2.5Lの直列5気筒が載っかっている。現代では唯一無二と言ってもよい心臓は正直かなり魅力的だった。
一方で、AMGのGLA45Sに搭載されているエンジンは2Lの直列4気筒。排気量や気筒数だけで言えば、ダウンサイジングターボエンジンとしてよく使われているモノ。
だが、45Sに搭載されているM139と呼ばれるこの2L直4ターボは、最大出力421PS・トルク500Nmと自然吸気の5リッターV8に比肩する性能を持っている!
独特のビートを刻む直列5気筒か。2L界最強の直列4気筒か。どちらを選べばいいのか・・・という部分では実はあまり迷わなかった。
DCTの気持ちよさはAMGの方が圧倒的
決め手となったのはトランスミッション。これがGLA45Sの方が圧倒的に好みだった。

搭載されるはRS Q3が7速のSトロニック、GLA45Sが8速のAMGスピードシフトDCT。両車ともに所謂DCT(デュアルクラッチトランスミッション)である。
GLA45SのAMGスピードシフトDCTの変速は文字通り、スピーディ。走行モードに拠らず、パドルをパッと引けばすぐにギアが切り替わる。電光石火と言われるポルシェのPDKにも劣らないレスポンスだと感じたのだ。
まぁ、最後にPDKを体験したのは992型911が出た当初の試乗だから、4年前くらい前の記憶となるので少々怪しいが・・・。
一方でRS Q3のSトロニックはというと、ハッキリ言うと変速が遅かった。感覚としては、今まで所有していた987世代のボクスターのティプトロ(トルコンAT)と大きく変わらない。か多少速いかなという印象。
コンフォートモードで走っているからかと思い、走行モードをスポーティな【ダイナミック】にしても変化は感じられない。
結局、エンジンだけでなくトランスミッションを含めた気持ちよさで、AMGの方に軍配が上がって選んだ次第といったところである。
多少経済的でもあった
あとはダメ押し的な要素として、下記の通りGLAの方が多少経済的でもあった。・・・が、正直価格が逆転してても私はGLAの方を選んでいたかと思う。
支払い総額がGLA45Sの方が80万円ほど安かった点。(これは個体によって変わってくるが・・・)
⇒メルセデスは新品タイヤ交換をサービスしてくれたが、アウディは支払総額に乗ってきたのも差が広がった要因。
RS Q3が2.5Lに対して、GLA45Sは2Lのため、自動車税が5,000円/年ほど安い点。(本当に微々たる差)
EVの選択肢はなかったのか
パフォーマンスを求めるなら電気自動車は考えなかったか?そんな声が聞こえる。
率直に答えるとEVは考えなった。あくまで、【今回は】という条件つきだが。別に電気自動車が嫌いというわけではない。
かれこれ4年以上前だったかと思うが、確か青山のショールームでテスラのモデルSを試乗させてもらった。それが私にとって、初めての電気自動車体験であったわけだが、正直感動すら覚えたほどだ。
周辺に車がいない時に同乗しているスタッフに促され、アクセルペダルに載せている右足に力を込めたのだが、ワープした。音もなく、一瞬で法定速度に達した。
2トンを超えるボディとは思えない程に軽々と動く。幹線道路を走った限りでは乗り心地も決して悪くなかった。これはエンジン音がないのも影響あるかもしれないが…
だから、EVインフラ施設の不足とリセールを含めたコスト以外は、EVに対するマイナスのイメージはない。(ちなみに、現在の自宅にはEV用の充電ポートもある)

それでも、恐らくそう遠くない未来に内燃機関車は駆逐されるはず。そう思うと、乗れるうちはガソリンエンジン車に乗っていたい。理由はその一言に尽きる。
GLA45Sが納車されて
細かいレビューは改めて別の記事で書く予定だが、ボクスターSから乗り換えて車の進化に本当に驚いている。
2006年式の車から2022年式への乗り換えのため、約15年の差がある。15年である。自動車は5年あれば、かなりの進化が感じられるが、15年だからその3倍である。
ヘッドライトは自動でオン・オフされるし、ハイビームすら自動で切り替わる。雨が降ってきたら、ワイパーも勝手に動き出す。バックモニターどころか、360度ビューモニターがあって、車両周囲を運転席で確認できる。
車は常にネットに接続されていて、スマートフォンから常にステータスが確認できる。
人工知能が搭載されていて、インフォテイメント関係は違和感なくボイスコントロールできる。書き出すとキリがない・・・
乗り換えた直後は、なんだかタイムワープしてきた気分だった。楽チンであるが、少しボクスターの煩わしさが懐かしくもある。
ただ、SUVにしたことで、2シーターオープンカーのボクスターとはまた違ったライフスタイルが送れるかと思う。そこは正直ワクワクしている。
いつまで乗り続けるかは分からないが、今流行のSUVがある生活(一般的なSUVとはテイストは異なるが…)というのを味わってみたいと思う。
2024/4/8追記
ローン支払い額について記事を執筆しました。
