以前、次の乗り換え先はメルセデスAMGのGLA45Sになりそうだ。と言いつつも競合でアウディのRS Q3がいることが分かった。となれば、当然RS Q3も気にならないわけがなく、実物を一度見てみたいとも思っていた。

10月中頃の土曜日、私はさいたま新都心にいた。その週末は3連休だったため、駅前は家族連れで大変賑わい、改札のすぐそばに設置されていたストリートピアノでは、誰かがルパン三世のテーマを奏でていた。世の中は3連休の様だったが、私は残念ながら仕事である・・・。
とボヤキながらも仕事の休憩がてら、近くにあるコクーンシティ(さいたま新都心にあるショッピングモール)に寄ると、タイミング良くアウディの展示会がやっているではないか!
・・・まぁ、アウディのメールニュースで、展示会をやっているのは知っていたんだが。
展示車両の中には、お目当てのRS Q3…ではないものの、ベースとなるQ3が展示されていた。
車小僧よろしく、しゃがみこんでタイヤ周りを確認しようとする。するとセールスの方が話しかけてきたので、これ幸いとばかりにRS Q3が気になっていることを話してみた。
なんとセールの方曰く、ちょうど近くのディーラーでRS Q3の試乗車が用意できそうだとか(気に入れば認定中古車としても販売しているので買えるらしい)。こいつはラッキーと試乗予約をしてきたわけである。
RS Q3とご対面

RS Q3については、この記事にたどり着いた皆々様なら、ご存じのことかと思う。このブログの熱心な読者か、わざわざ”RS Q3″で検索する、どちらにせよ物好きだけだろう。
このご時世のドイツ製SUVとしてはコンパクトな全長4505mm×全幅1855mm×全高1555mmのボディに、最高出力400PS・最大トルク480Nmの2.5リッター直列5気筒エンジンを搭載。そして、伝家の宝刀【quattroシステム】により武装した中々にホットなモデルである。
ボディカラーはグレー。
足は21インチの大径タイヤに黒のホイールを装着し、RSにのみ装着を許された赤キャリパーが映える。愛車のボクスターSといい、購入を考えているRS Q3とGLA45Sと赤キャリパーに縁がある。いや、私がそういう車しか選んでいないからか・・・。
何より、フロントに配置されている大開口のハニカムメッシュグリルが合わさり、明らかに只モノではないぞという強烈な威圧感を放っている。
RS Q3のインテリアも確認
運転席に体を落ち着かせると、お馴染みとなったアウディバーチャルコックピットが出迎えてくれる。最近ではドイツ車も日本車(アメ車や他の欧州車は乗ってないので分かりません)もデジタル液晶メーターが当たり前になったけど、確かアウディはパイオニアだったかと思う。
自分がまだボクスターを買う前だから、6年以上前だったか、アウディ Q2に家族と試乗しに行って初めてバーチャルコックピットに触れたときはワクワクしたことを覚えている。

ハンドルやダッシュボード、ドアのアームレスト周りなどポイントポイントにアルカンターラがあしらわれていたり、ドイツ御三家ではお馴染みとなったアンビエントライトが車内空間を創出し、愛車である2006年式のボクスターと比べると質感は雲泥の差である…。
後部座席は今の所あまり使用予定はないが、身長175cmある私のドライビングポジションに合わせた運転席の後ろでも苦も無く座れるスペースがある。もちろん、トランクスペースもボクスターと比べたら使い勝手も良い。
ボクスターも容量自体は前後合わせてそれなりにあるのだが、ニトリなんかで箱モノを買うと入らなかったりと苦労するシーンがあるので、コンパクトSUVとは言え荷室容量は個人的に十分である。
アウディRS Q3にいざ試乗に
試乗車に乗り込み、最近の自動車としては当たり前になったスタートキーを指で押し込む。一瞬で、アウディ謹製の直列5気筒が猛々しい唸り声を上げて目を覚ます。とても、コンパクトSUVが奏でる音ではない。

トコトコトコトコ…。フロアに置いた足の先とスポーツシートに据えたお尻と腰を伝わって心地よい振動が内蔵を震わせる。昨今のダウンサイジングターボ化された4気筒や私の愛車であるボクスターの6気筒(水平対向だが…)とは毛色の異なる不等長ながらも小気味いい音が車室を満たす。
ドライビングポジションを決め、早速公道に繰り出すことにする。
パフォーマンスとしては一昔のスーパーカー並みの車両であるが、ボディスタイルはSUVのため最低地上高は十分なクリアランスがある。そのため、敷地から車道へ出る際に縁石の段差で下擦りをしないかとビクビクする必要はない。
そんなの気にして車を選ぶなんて…という声も聞こえてきそうだが、あくまで家族兼用で使うファミリーカーなので、嫁さんも運転する予定なのだ。嫁さんにそこまで強いるのは忍びない。
それに、毎回毎回コンビニなどの出入りでそんな心配をしていたら、疲れてしまう。そう考えるとSUVの最低地上高の高さはありがたい。
高い車高でもフラットな乗り心地
私の愛車であるボクスターSの車高が約1.3mに対し、このRS Q3は1.5m以上。実に20cm以上の差があるわけだが、街中で試乗する分には交差点で曲がる際も揺り戻しなどは皆無。
発進停車時も不要なピッチングは発生しない。前輪がしっかり引っ張りつつ、後輪も後ろから綺麗に押し出してくれる。いやー最近の四輪駆動は気持ちいいですね。
オプションのRSダンピングコントロールサスペンションは未装着の車両だったかと思うが、日常で使う分には不要だろう。それを言うのだったら、そもそも日常でこのスペックの車両が必要かという話になるから置いておこう…。
あくまで私個人の主観的なものになるが、足回りはSUVにしては硬い味付けになっているものの、不快感は全くない。主となる比較対象がボクスターなので、アテにならないかもしれないがね。
とりあえず、ボクスターの足になれている嫁さんから文句を言われることは無さそうだ。
走行モードを切り替えるとさらに車体がコンパクトに感じる走りに
スタッフさんの許可を得て、ドライブセレクトを【Dynamic】へと変更する。そうすると、なんと車体が小さくなり車重が軽くなった!

・・・もちろん、実際にボディ形状が変わる訳じゃあるまいし、シートに接するお尻から・ペダルに置いた足先から・ステアを握る指先から感じる感覚の話である。分かりやすく言えば、よりコントローラブルになった。
DCTのシフトタイミングもより高回転まで引っ張る様になるため、さらに5気筒の気持ち良い鼓動と勇ましいエキゾーストノートが鼓膜を震わしてくれる。試乗車にはオプションのRSスポーツエキゾーストシステムは未装着ではあったものの、十分満足できる音だった。
RSQ3かGLA45Sか…さて、どちらの車を買おうか
これで候補となるアウディのRS Q3とメルセデスのGLA45Sの両方を見て、そして乗り比べてみたわけだがどちらが良いか・・・。
実際に購入したら、決めた理由と合わせてここに記すことしよう。
⇒納車報告と共に購入理由を下記記事に認めた。
